ひとりで学ぶまでの勇気

2016/05/20
私は15 年前、MIRAI で講師として6年間勤務させて頂きました。
その後結婚をし、現在は我が子2人をMIRAI に通わせて頂く立場となりました。
勤務させて頂いていた6年間で教育について大きな衝撃を受けたことが一つあります。
それは、生徒を伸ばせる指導者というのは学ぶ感動を最初に与えられ、学び続ける勇気と楽しみを見せていけるのだということです。
また、どのようなレベルの生徒でも生徒が分かる一歩手前まで降りて行きそこからリードを続けていくことが出来るものでもあるということです。
MIRAI の荒関代表は正にそのものズバリでした。昨日まで、全くやる気のなかった生徒をたった1回のレッスンでいつも変えてしまうのです。
それを目の当たりにすればするほど自分の力のなさを思い知らされたものでした。
しかし、そんな私にも転機が訪れました。
荒関代表から教育について話があると呼び出された時のことです。
「塾の先生とはどうあるべきだと思いますか︖」と尋ねられました。
私は『生徒と共に成長していくべきだと思います。』と、返答をしました。
「真反対です。」と代表はおっしゃいました。
「我々塾講師は生徒の夢や希望を叶えたり、夢や希望自体を作れるように能力をつける者なのです。しかし学び
の感動が生まれるレッスンは簡単ではありません。でも、講師がそこに向かって歩み始めることが出来れば近付いていくのです。」
公立中学校での指導実習を経験していた私には何か引っかかるものがありました。
その後一人でじっくり考え一つの答えが生まれました。
教育に違いがあるのではなく、背負っている種類が違うのであると分かりました。
公立の学校教育は、学びのノルマが文部科学省から与えられています。
才能を伸ばすなどというものは、その後でありどの生徒にも平等に学びを与える場であるということです。
そして私が勤務させて頂いた私塾では、才能の芽がよりよく伸びるように一人ひとりの生徒の現在の知力を知った上で将来才能が開花できるように導くことなのだと分かったのです。
但し、分かっただけではできません。そのことを代表に尋ねました。
「その通りです。しかしそれができるにはギフトを貰っているかいないかでハンディがあります。(ギフトとは教育者としての使命です。)人を導くには人の気持ちが読めなくては難しいのです。気持ちを読むとは想像です。我々の場合幼児から中学生までの気持ちをその年齢に戻り、自分ならこのように思う。ということを良く理解できる子できない子の立場で、話したり教えたりすることです。つまり、思考が立体的でないと難しいですね。」と話されました。
私の思考は2D 位で代表は確かに4Dだといつも感じていましたので益々今後どうしていったらよいのか分からなくなり代表にまた尋ねました。
「だから、入社から3年位は生徒の点数を追うことを第1とするのです。点数を下げないよう生徒の弱点を知り共に伸ばして行く応援団だと知ってもらうことです。そうすれば生徒はとても勇気がでてきて学ぶことが楽しくなります。一人で学ぶより共に学んでくれる人がいると思ったら、勇気が出て来るものですよね︕」と、なんと学校教育しか知らなかった最初に出した私の答えと重なったのでした。
その答えは塾講師としてどう歩めば良いのかも示唆していたのです。

 

 

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