2011年 7月号

「幼児教育について」 指示行動

3歳児のクラスレッスンの時のことです。
『みなさん、今から先生がお話しすることをよく聞いて先生の言った通りにやってみてください。』
『ここにあるバナナを2本とみかんを3個お皿に入れて、それらをクレヨンで描いて、色を塗ってください。』
「はあい。」とかわいい生徒さんたち6人がお返事をしてくれました。
まずこの時点で、今から始めなくてはいけないことを覚えていなくてはいけません。
次に果物の数を言われた通りに正しく描かなくてはいけません。
3歳児にとって3つまでの数の物を取る指示行動ができれば普通とされていますが、この場合、数と具体物の対応が分かっていたとしても、次の難関は記憶の再生です。
バナナをとっている間にみかんの数が何個だったのか忘れてしまう子もいます。
また次に2本のバナナと3個のみかんを描くと、3つ以上の数との具体物の対応が分かっていない子はここでどうしていいか分からずギブアップとなります。
この時点で既に記憶力の差が歴然と現れてきます。
3歳で既に記憶回路に大きな差が見られるのです。
私は、こうした問題の後にいつも来週はもっとイメージ能力がアップするように指導しようと思います。
子ども達に問題を出す際には頭の中にそのものをイメージできるようにさせることが大切です。
但し、家庭においての絵本の読み聞かせの量や語りかけの量によっても子供の能力はまったく違ってきます。
はっきりと言えることは、大人がなんでも手を出して育てていると家庭以外の場所で、指示された行動に対して自分で考え推理して動くということが苦手な子になります。
大人は面倒でも子供が1人で考えて行動することを見守ってあげる努力が必要です。
社会では4月に入社した新卒者の70%が既に職業を間違えたと感じて多くが離職しているそうです。
自分の頭でしっかり考え行動できる子に育んでいきましょう。

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